契約書を作成する前に意識しておきたいことのまとめ

はじめに

ojisan3_question仕事柄最初から契約書を1から作成することもあれば、すでに作成された契約書チェックをすることもあります。

今回はチェック作業をしていて感じるところをまとめています。

法律的な専門的知識ではない部分ですが、契約書作成の上で基本となる重要事項です。

順不同に記載していきます。

分かりやすく簡潔に

様々な契約書を読んでいて思うのは不必要に長いことです。

必要があって長いのであれば特に問題はないのですが、あれもこれもと不安に思ったのか無意味に長いことです。

長く規定することできちんと作成できているという錯覚に陥っているのかもしれませんが、長くなればそれだけ実際は抜け道も多くなりますし、そもそも契約の相手方が理解し難いというデメリットがあります。

例示なのか限定なのか

例えば、「甲は、A、B、C、D、Eの場合には損害賠償の責任を負うものとする。」という規定を作成したとします。

この場合は普通に読めば限定です。ここに挙がっていない場合には責任は負わないのだな、という理解になります。

例示の意味で作成しているのであればこれで問題はありませんが、このような損害賠償の規定は通常例示の意味で作成することが多いでしょう。

その場合であれば包括する規定がいります。

例えば、「甲は、A、B、C、D、E、その他故意又は過失がある行為により乙に損害を与えた場合は、損害賠償の責任を負うものとする。」というようにします。

このように、限定なのか例示なのかをきちんと表現するようにしましょう。

1度言えば分かる

契約書チェックをしていると、大事と考えられていることなのか、表現方法を変えて何度も規定される方がいらっしゃいます。

「大事なことなので二回言いました」というのは日常生活での話であって、契約書内では一度言えば十分です。

2度書くと、表現方法の差に着目されて余計な解釈をされてしまいがちです。

きちんと話し合って

一方的に利益になる規定を作って欲しいと言われることが多々あります。

もちろんたたき台としての契約書であって、その後相手の対応によって譲歩していく予定なのであれば特に問題はありません。

しかし、相手に分からないような表現で利益になる規定を作って欲しいとなると契約自体を誤解しているということになります。

そのような表現をできなくもないですが、相手が注意深ければ当然「ここはどういう意味」と聞いてきます。

さらには「そのような意味なら表現変えて」と言われればいくらうまく誤魔化しても意味がありません。

また、うまく誤魔化して契約しても、「話が違う」と後々問題になりかねません。

結局はもめるもとになります。

雛形はそのまま使用しない

雛形を利用すること自体は特に問題ありません。

ただ、何も考えずに利用することはよくありません。

よくあることなのですが、雛形の多くは第1条に定義条項を置きます。

そこで定義されている言葉が、その後の条文でまったく出てこないような契約書を見ると、それはさすがに何も考えずに雛形を利用したなと思わざるを得ません。

そのような規定でも、法律的に悪影響ということはありませんが、そもそも文章的に混乱させるという意味ではいいものとはさすがに言えません。

一方的な記載はしない

契約書作成で依頼していただいた方の話を聞いていると

  • 自分は絶対に責任を負わない
  • 相手が契約違反したら違約金で1000万!

というような都合のいい希望をされることが多々あります。

もちろんそのような規定も法律的に問題ない場合であれば条項として取り込みます。

しかし、そのような規定を提示された相手からしたらたまったものではありません。

契約時から不信感を与えてしまうことになりかねません。

契約書は約束事の確認として交わすのが本来の目的で、それは今後のよりよい関係を築くためのものでもあります。

契約を破ったことで関係が悪化することは仕方ないかもしれませんが、契約を締結することで関係を悪化させる必要はないと思います。

もしくは

チェックしていて思うのは「もしくは」の誤用です。

本来、法律的には並列する場合は原則「または」を使います。

「または」では足りない時に小カッコ的な意味合いで「もしくは」を使います。

正しい使い方をすることは理想ですが、法律的に正しくても一般的には「もしくは」の方が語感の響きがいいのか多用されることが多いようで、そのこと自体は仕方のないことなのかもしれません。

法律で誤用されていればかなり問題ですが、契約書は一般の方が作成されることが多いので。

ただ、もしくはを使うのであれば統一してほしいというのが本音です。

様々な契約書を見ていると、「もしくは」「若しくは」「または」「又は」が統一なく一つの契約書に出てくることがあります。そうなるとさすがに誤用の上に乱用であり、読みなおそうよという印象を与えます。

目指すべき理想の契約書

要にして簡です。

その上で契約事項が守られて、契約書を作成した意味がなかったと言われるのが理想です。

契約に違反したので契約書に従って処理した。

これがその次でしょうか。

ただ争いになるとそのように素直にはいきませんので、

契約に違反したかについて争った上で、契約書に従って処理した。

ということになるでしょう。事実を争ったということです。

ここまでは契約書自体はかなり優秀だと言えます。

しかし、

契約に違反したので契約書の文言解釈で争って解決した。

となると話がかわってきます。

法律家という専門家は難癖を付けるのが商売という面も一面ではあるので、どのような規定を置いても解釈の争いは出てしまいます。

そういう意味では文言解釈が単語の解釈程度であればまだいいのかもしれませんが、規定自体が不当なので法律で決めるなどというような場合であればそれはさすがに作成した契約書が悪いと言わざるをえません。

文章的にはどうあれ、法律関係という点からみると理想とする契約書の文章は法律の文章ということになります。

契約書を作成する場合は、法律の文章を参考にしてみるといいかと思います。

契約書作成に関連する投稿記事

契約書に関連する基礎知識などについては以下のような投稿記事を作成しています。

当事務所のサービス及び関連ページ

当事務所では通常の契約書は15,000円(税別)で作成しています。

契約書作成業務(全国対応)
業務委託契約書、その他各種の契約書を15,000円〜(税別)で作成しています。お見積りは無料です。全国対応しています。

お問い合わせ

初回相談・お見積りは無料です。

お気軽にお問い合わせ下さい。

tabutton

電話は077-535-4622(平日9時〜18時のみ)

メールはumisora76@gmail.comまでお願いします。