就業規則作成のメリット・デメリット

そもそも10人以上労働者を使用するのであれば作成は義務

whiteman3_question労基法第89条は、常時10人以上の労働者を使用する事業場において、就業規則を作成し、所轄労働基準監督署長に届け出なければならないとしています。

そのため、10人以上の労働者を使用する事業場は、作成すること自体のメリットを考える意味はありません。

義務なので作成は強制だからです。

考えなければならないのは、作成すること自体のメリットではなく、どのように作成して就業規則からメリットを得るかということになります。

就業規則のメリット

就業規則は文字通り就業の規則です。

言い換えれば、働くときに従わなければならないものということになります。

例えれば会社内の法律を定めることになります。

それでは法律を定めるメリットは何でしょうか。

一般的には予測可能性と安定性と言われます。

この点で就業規則も考えましょう。

予測可能性

例えば残業をした。

この場合に残業代については法律は25%以上と定めていますが、実際はどれだけ支払われるのか規定が定まっていなければ分かりません。

この点が就業規則に明示されていれば、労働者は予測が付きます。

仕事中に失敗をした。給料が減額される。

規定がなければ社長の胸先三寸でとびくびくしながら労働者は仕事をするのかもしれません。

しかし、就業規則できちんと罰則規定を決めてあれば労働者も予測できます。

(もちろん労基法で規定があるので実際は罰則を与えるのであれば予め明記しなければならず、また上限額も決まっていますが)

このように明文化することによって、労働者が予測できるようになるという点がメリットです。

安定性

予測可能性と合わせて安定性が生まれます。

予測可能性があるから安定性が生まれるともいえるかもしれません。

安定性は明文であることに加えて、それがきちんと実践されていること、無意味に変更されないことなどと相まって出てくる効力です。

使用者が気分で就業規則を自由に変えたり、俺が法律だと就業規則を無視していては存在しないのと同じです。

就業規則は作成しただけで終了ではありません。

きちんと記載内容を実行し、無意味な変更は避けるようにしてください。

信頼

予測可能性がある就業規則が安定して存在する。

使用者も労働者もそれに拘束される。

そうなると就業規則に対する信頼、それを規定して運用している会社に対する信頼が発生します。

その信頼は会社にとって大きなメリットです。

会社発展の礎となります。

また、その信頼は会社外の人に影響していくことにもなるでしょう。

助成金

ここまでは抽象論でしたが、以下は具体的なものです。

助成金を申請する際に特定の就業規則の規定があることが条件になる場合があります。

この場合就業規則があることがそもそもの前提です。

継続雇用定着促進助成金

支給要件のひとつが「定年を61歳以上に延長する、または希望者全員を65歳まで継続雇用する、と就業規則を変更すること」となっています。

育児休業代替要員確保等助成金

支給要件のひとつが「育児・介護休業法に規定する育児休業・介護休業・子の看護休業等について就業規則に定められていること」となっています。

人件費削減

変形労働時間制をとると1日8時間の労働時間を越えて10時間にすることが可能になります。

そうなると割増賃金分の人件費が削減することができることになります。

 

就業規則のデメリット

就業規則のデメリットはメリットの裏返しになります。

作成の段階から考えられるデメリットを挙げていきます。

面倒

作成するのに手間暇がかかります。

自分で作成する場合は知識を得て作成しなければならず、面倒です。

費用

就業規則の作成を専門家に依頼するとなれば費用がかかります。

作成を自分でするというのであれば費用はかかりませんが、時間がかかるので、それを時給換算すれば自分で作成しても費用がかかるとも言えます。

社長なのに…

就業規則を作成すればそれに拘束されます。

作成した側も当然に拘束されます。

自分で作成した規定に足をしばられるということにもなります。

本当にデメリット?

思いつくままにデメリットを挙げてきましたが、メリットと比較すれば些細なものと言えるかと思います。

また、デメリットがあるから作成しないか?となると10人以上の労働者がいればそもそも作成しないという選択肢はありませんし、10人未満であっても当然に労基法の適用は受けていますので、すべてが自由というわけではありません。

その点からすると、デメリットは少ないものと言えます。

10人未満の場合のメリット

就業規則のメリットとして挙げた予測可能性、安定性、そこから生じる信頼については、事業所が10人未満であっても重要なものでしょう。

また、会社が発展していき10人以上となれば作成義務が課される対象になります。

その意味で早期から作成してメリットを享受されるといいかと思います。

最後に

以上、簡単に就業規則のメリット・デメリットを見てきました。

義務であるないを越えて、就業規則の作成改定を経てよりよい職場環境を作成し、さらに発展されることをお祈りしております。

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