消費貸借契約書(借用書)作成時に記載を検討すべき12の条項

売買契約書に記載される一般的事項を項目ごとに解説します。

1 返還合意と金銭の授受

pose_naruhodo_woman返還合意と金銭の授受は、民法587条の条文を根拠にします。

細かく書くとすれば、「甲は、返還することを約束した上で、乙に○○円を貸し渡し、乙はこれを受け取った。」というように記載することになります。

実際の契約書で多いのは、「返還することを約束した上で」の部分が記載されていないものでしょうか。(他の条項から分かるので省略されているとも言えます。)

訴状などでは返還合意と金銭の授受を合わせて「貸し付けた」という表現がされますので、

「甲は、乙に○○円を貸し付けた」という記載でもいいかと思います。

折衷的な「貸し渡し、譲り受け、受領した」という記載でもいいでしょう。

2 利息に関する定め

利息制限法に反しない限りで定めるようにしてください。

元本の額が十万円未満の場合 年二割

元本の額が十万円以上百万円未満の場合 年一割八分

元本の額が百万円以上の場合 年一割五分

利息の定めがない場合は民法上は5%商法上は6%の利息が付きます。(改正される可能性があります。)

3 支払いに関する定め

支払い方法、支払期限などについても、一括払いであるのか分割を認めるのか、支払期限を定めるのか、定める場合は出来るだけ特定するようにしてください。

4 期限の利益喪失約款

分割払いを規定する場合に通常盛り込まれる条項です。

一度でも支払いを怠った場合に、残額をすべて弁済する義務を負うという内容です。

5 権利譲渡禁止

契約書に一般的に盛り込まれる事項です。

契約書から発生する権利義務を契約書に署名した当事者に固定する趣旨です。

6 抵当等

金銭消費貸借の場合は抵当を付ける場合もあります。

抵当権設定は登記をしなければ第三者に対抗できませんので、登記をいつ行うかなどについても具体的記載をするようにしましょう。

7 保証

連帯保証人を置く場合に規定します。

8 反社会勢力排除規定

警察庁が促進しているものです。

こちらがモデル文です。

(反社会的勢力の排除)

第○条 甲及び乙は、それぞれ相手方に対し、次の各号の事項を確約します。

① 自らが、暴力団、暴力団関係企業、総会屋若しくはこれらに準ずる者又はその構成員(以下総称して「反社会的勢力」という)ではないこと。

② 自らの役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいう)が反社会的勢力ではないこと。

③ 反社会的勢力に自己の名義を利用させ、この媒介契約を締結するものでないこと。

④ この媒介契約の有効期間内に、自ら又は第三者を利用して、次の行為をしないこと。

ア 相手方に対する脅迫的な言動又は暴力を用いる行為

イ 偽計又は威力を用いて相手方の業務を妨害し、又は信用を毀損する行為

2 甲又は乙の一方について、この媒介契約の有効期間内に、次のいずれかに該当した場合には、その相手方は、何らの催告を要せずして、この媒介契約を解除することができます。

ア 前項①又は②の確約に反する申告をしたことが判明した場合

イ 前項③の確約に反し契約をしたことが判明した場合

ウ 前項④の確約に反する行為をした場合

3 乙が前項の規定によりこの媒介契約を解除したときは、乙は、甲に対して、約定報酬額に相当する金額(既に約定報酬の一部を受領している場合は、その額を除いた額。なお、この媒介に係る消費税額及び地方消費税額の合計額に相当する額を除きます。)を違約金として請求することができます。

9 秘密保持

多くの場合に盛り込まれます。

契約内容はもちろんですが、契約の存在自体についても秘密とするという規定にするといいかと思います。

企業間の契約になりますので従業員に対する遵守義務までうたうものが多いです。

10 損害賠償(遅延損害金)

損害賠償は多くの場合遅延損害金として設定されます。

遅延損害金は利息とは別扱いですので両方規定しても問題ありません。

11 公正証書

契約書のみではなく公正証書を作成する場合も多いです。

不払いの場合に強制執行を予定し、そのための公正証書であれば公正証書認諾文言(「金銭債務を履行しないときは直ちに強制執行に服することを認諾する。」等)を入れておく必要があります。

また、公正証書の作成に協力しなければならないという義務を規定した条項を入れてもいいでしょう。

12 裁判管轄

契約に問題が生じた場合の規定です。

専属的合意管轄という言葉で規定します。

地方裁判所のみを特定するものが多いですが、簡易裁判所まで限定するものも最近よく見られます。

正確なものとしては後者でしょうか。

最後に

一般的なものとしては以上です。

出来るだけお互いに誤解の無いよう分かりやすい契約書を作成してください。

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