就業規則各規定項目解説1

総則について

規定項目

  • man_question目的
  • 適用範囲
  • 規則の遵守

などを記載します。

注意点

抽象的な規定で、確認的な規定が多くなります。

パートタイム労働者用の別の規則を作るような場合はここにその旨を記載します。

就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、その部分については無効とされて、無効となった部分は、就業規則で定める基準によることになります(労働契約法第12条)。この点にご注意ください。

採用異動等について

規定項目

  • (採用手続)
  • (採用時の提出書類)
  • (試用期間)
  • (労働条件の明示)
  • (人事異動)
  • (休職)

などを定めます。

注意点

次の法律内容に反しないようにしましょう。

  • 会社は、労働者の採用に当たり、男女かかわりなく均等な機会を与えなければならない(均等法第5条)。
  • 合理的な理由がない場合に、労働者の採用において身長・体重・体力を要件とすること、総合職に転居を伴う転勤に応じることを要件とすること等は、間接差別として禁止されています(均等法第7条)。
  • 試用期間中の解雇については、最初の14日間以内であれば即時に解雇することができますが、試用期間中の者も14日を超えて雇用した後に解雇する場合には、原則として30日以上前に予告するか、又は予告の代わりに平均賃金の30日分以上の解雇予告手当を支払うことが必要となります(労基法第20条、第21条)。

個人情報保護の観点から、会社が、労働者の年齢、現住所を確認するに当たり、労働者から戸籍謄本(抄本)や住民票の写しを提出させることは適切ではないとされています。住民票記載事項の証明書により処理することが適切です。

労働条件の書面交付について

労働者を雇い入れるに際し、労働者に賃金、労働時間、その他の労働条件を明示することが必要です。特に、労働条件を明示するに当たり、次の1から6までの項目(昇給に関する事項を除く)については、書面を交付して明示することが義務付けられています(労基法第15条、労基法施行規則第5条)。

  1. 労働契約の期間に関する事項
  2. 期間の定めのある労働契約を更新する場合の基準に関する事項(期間の定めのある労働契約を更新する場合に限る)(平成25年4月1日施行)
  3. 就業の場所及び従事すべき業務に関する事項
  4. 始業及び終業の時刻、所定労働時間を超える労働の有無、休憩時間、休日、休暇並びに交替制により就業させる場合における就業時転換に関する事項
  5. 賃金(退職手当及び臨時に支払われる賃金等を除く。)の決定、計算及び支払の方法、賃金の締切り及び支払の時期並びに昇給に関する事項
  6. 退職に関する事項(解雇の事由を含む。)

パートタイム労働者については、雇入れに際して、昇給、退職手当、賞与の有無についても文書の交付等により明示しなければなりません(パートタイム労働法第6条第1項)。

転勤、職務内容

会社が業務上の理由から就業場所や従事する業務を変更することは原則可能。

しかし、何かとトラブルの元になるので、その旨就業規則に明記しておくといいです。

休職

休職の定義、休職期間の制限、復職等については、労基法に定めはありません。

争いのないように事前に定めておくといいです。

服務規律について

規定項目

  • (服務)
  • (遵守事項)
  • (セクシュアルハラスメントの禁止)
  • (職場のパワーハラスメントの禁止)
  • (個人情報保護)
  • (始業及び終業時刻の記録)
  • (遅刻、早退、欠勤等)

などを定めます。

注意点

服務規律及び遵守事項については、必ず定めなければならない事項ではありません。

職場におけるセクシュアルハラスメントを防止するため、事業主は、雇用管理上必要な措置を講じなければならないこととされています(均等法第11条)。

近年社会問題化している職場のパワーハラスメントについては、法律の根拠はないものの、その防止・解決に向けて取り組むことが求められています。(「職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けた提言」)。

平成17年4月からの個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)の全面施行により、使用者に個人情報の適正な管理に関する対策が義務付けられています。

労働時間の管理については、「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準」(平成13年4月6日付け基発第339号)で、使用者が講ずべき措置が具体的に示されています。使用者は、この基準を遵守し、労働時間を適正に把握する等適切な時間管理を行わなければなりません。

時間管理の方法について

  • 始業・終業時刻の確認及び記録

使用者が、自ら現認することによりこれを確認し、記録すること。

タイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎として確認し、記録すること。

で行うのが原則です。

  • 自己申告制により始業・終業時刻の確認及び記録を行う場合

自己申告制を導入する前に、その対象となる労働者に対して、労働時間の実態を正しく記録し、適正に自己申告を行うことなどについて十分な説明を行うこと。

自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、必要に応じて実態調査を実施すること。

労働者の労働時間の適正な申告を阻害する目的で時間外労働時間数の上限を設定するなどの措置を講じないこと。また、時間外労働時間の削減のための、社内通達や時間外労働手当の定額払等労働時間に係る事業場の措置が、労働者の労働時間の適正な申告を阻害する要因となっていないかについて確認するとともに、当該要因となっている場合においては、改善のための措置を講ずること。

  • 労働時間の記録に関する書類の保存

労働時間の記録に関する書類について、労働基準法第109条に基づき3年間保存しなければなりません。

労働者が遅刻、早退若しくは欠勤等をする場合の手続きは自由に決定することができます。

労働時間、休憩及び休日について

規定事項

  • (労働時間及び休憩時間)
  • (休日)
  • (時間外及び休日労働)

などを定めます。

注意点

労働時間、休憩及び休日に関することは、就業規則の絶対的必要記載事項です。

法律の規定は以下のとおりです。

  • 労基法第32条第1項において、1週間の労働時間の上限は40時間と定められています。ただし、特例措置として、商業(労基法別表第1第8号)、映画の製作の事業を除く映画・演劇業(同第10号)、保健衛生業(同第13号)、接客娯楽業(同第14号)の事業であって、労働者数10人未満の事業場(以下「特例措置対象事業場」といいます。)は、1週44時間まで働かせることが認められています(労基法第40条、労基法施行規則第25条の2)。
  • 労基法第32条第2項において、1日の労働時間の上限は8時間と定められています。
  • 休憩時間については、1日の労働時間が6時間を超える場合には少なくとも45分、8時間を超える場合には少なくとも1時間の休憩時間を与えなければなりません(労基法第34条)。
  • 休日については、毎週少なくとも1回又は4週間を通じ4日以上与えなければなりません(労基法第35条)。

労基法の規定に適合する労働条件とするためには、①週休2日制とする、②週休1日制で1日の所定労働時間を短く設定する、③変形労働時間制(1か月単位、1年単位等)を導入する等の方法があります。

始業及び終業の時刻、休憩時間は、就業規則に必ず定めておかなければなりません。

また、交替勤務をとる場合は、勤務形態ごとの始業・終業時刻及び休憩時間を規定するとともに、就業番の転換についても就業規則に規定します。

休憩は、原則として事業場すべての労働者に一斉に与えなければなりませんが、交替勤務を採用する等一斉に与えることが困難な場合には、労働者代表との書面による協定(以下「労使協定」という。)を結ぶことにより交替で与えることができます(労基法第34条第2項)。

この場合、一斉に休憩を与えない労働者の範囲及び当該労働者に対する休憩の与え方について、労使協定で定めなければなりません(労基法施行規則第15条)。

一斉休憩付与に対する例外として、労基法第40条に基づき、労基法施行規則第31条において、運輸交通業(労基法別表第1第4号)、商業(同第8号)、金融・広告業(同第9号)、映画・演劇業(同第10号)、通信業(同第11号)、保健衛生業(同第13号)、接客娯楽業(同第14号)及び官公署の事業について、一斉に休憩を与えなくてもよい旨が定められています。

休憩時間は、労働者に自由に利用させなければなりません。単に作業に従事しないだけでいつでも作業にとりかかれる状態で待機させている時間(いわゆる「手待ち時間」)については労働時間に当たり休憩時間ではありません。

労基法では何曜日を休日とするかあるいは国民の祝日を休日とするかについて規定していません。

休日は、原則として暦日(午前0時から午後12時までの継続24時間をいう。)で与えなければなりません。しかし、番方編成による交替制(8時間3交替勤務のような場合をいう。)を導入するような場合、次の(イ)(ロ)の要件を満たせば休日は暦日ではなく、継続した24時間を与えれば差し支えないとされています(昭和63年3月14日付け基発150号)。

(イ)番方編成による交替制によることが就業規則等により定められており、制度として運用されていること。

(ロ)各番方の交替が規則的に定められているものであって、勤務割表等によりその都度設定されるものではないこと。

1ヶ月又は1年単位の変形労働時間制についての解説は省略します。

参考サイト

モデル就業規則について |厚生労働省

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