就業規則の変更についてのまとめ

基本手続き

就業規則を変更

就業規則の変更も作成手続きと基本的に共通します。

会社側で内容を変更します。

就業規定とは別に、別規程として、賃金規程、退職金規程、育児・介護休業規程等の諸規程を作成する場合も変更の一種とされます。

取締役会があれば取締役会で決定、取締役会がなければ代表取締役の承認を得るといいでしょう。

取締役会の議事録、会議録などを作成するといいです。

従業員側の意見を聴取

会社は、就業規則の作成または変更について、その会社内に従業員の過半数を占める労働組合があるときにはその労働組合、それがないときには従業員の過半数を代表する者の意見を聴取しなければなりません。

意見を聴取することが求められているのであって、同意を得る必要がないことが特徴です。

意見は、必ずしも賛成意見である必要はなく、反対意見であっても差し支えありません。

所轄の労働基準監督署へ届出

就業規則を所轄の労働基準監督署に届け出る必要があります。

会社は、就業規則を所轄の労働基準監督署長に届出する際、従業員側の意見を記した書面(意見書)を添付しなければなりません。

就業規則は、原則として、一企業単位ではなく、事業場単位で届出します。

ただし、例外的に次の3つの要件を満たす限り、事業場単位ではなく、本社が一括して届出する方法が認められています。

  1. 本社の所轄労働基準監督署長に対する届出の際には、本社も含め、事業場の数に対応した必要部数の就業規則を提出すること
  2. 各事業場の名称・所在地及び所轄労働基準監督署長名並びに記載事項について、当該企業の本社で作成された就業規則と各事業場の就業規則が同一の内容のものである旨が附記されていること
  3. 従業員側の意見を聴取し、それを記した書面については、その正本が各事業場ごとの就業規則に添付されていること

なお、この届出をする際の注意点は、上記の要件3に記してあるように、本社一括届出であっても、就業規則に対する従業員の意見聴取と、意見書の添付は、一括することができません。

従業員側の意見聴取、意見書の添付は、事業場ごとに行わなければなりません。

従業員への周知

就業規則の変更は、作成と同じく所轄の労働基準監督署への届出を済ませば効力が出るわけではありません。

就業規則を、それぞれの事業場ごとに従業員に周知しなければなりません。

周知ができていないと就業規則は無効です。

就業規則の周知方法

  1. 常時各作業場の見やすい場所に掲示し、または備え付けること
  2. 書面を労働者に交付すること
  3. 磁気テープ、磁気ディスクその他これらに準ずる物に記録し、かつ、各作業場に労働者が当該記録の内容を常時確認できる機器を設置すること

(注意)

上記1において、作業場とは、個々の事業場を指し、支店、店舗、工場等が複数存在する会社においては、それぞれ掲示または備え付ける必要があります。

上記2において、書面とは、就業規則の写しでもよいこととされています。

上記3は、就業規則の内容を電子データとしてパソコン等の機器上で常時確認できることを想定したものです。

就業規則の不利益変更

原則

一方的に不利益に変更することは原則できません

変更することに労働者の同意が必要です。

例外

例外は、労働条件を不利益に変更することについて合理的な理由がある場合に不利益変更が認められます。

最高裁は,「秋北バス事件」の大法廷判決(昭和43年12月25日)で,

「新たな就業規則の作成または変更によって,既得の権利を奪い,労働者に不利益な労働条件を一方的に課することは原則として許されないが,労働条件の統一的かつ画一的な決定を建前とする就業規則の性質からいって,当該規則条項が合理的なものである限り,個々の労働者において,これに同意しないことを理由として,その適用を拒否することは許されない。」

と判示しています。

変更の「合理性」については、

「当該規則条項が合理的なものであるとは,当該就業規則の作成又は変更が,その必要性及び内容の両面からみて,それによって労働者が被ることになる不利益の程度を考慮しても,なお当該労使関係における当該条項の法的規範性を是認できるだけの合理性を有するものであることをいうと解される。特に,賃金,退職金など労働者にとって重要な権利,労働条件に関し実質的な不利益を及ぼす就業規則の作成又は変更については,当該条項が,そのような不利益を労働者に法的に受忍させることを許容できるだけの高度の必要性に基づいた合理的な内容のものである場合において,その効力を生ずるものというべきである。」

としています。

そこで、

合理性の有無は,具体的には,次の事情等を総合考慮して判断すべきとなります。

  • 労働者が被る不利益の程度,
  • 使用者側の変更の必要性の内容・程度,
  • 変更後の就業規則の内容自体の相当性,
  • 代償措置その他関連する他の労働条件の改善状況,
  • 労働組合等との交渉の経緯,他の労働組合又は他の従業員の対応,
  • 同種事項に関する我が国社会における一般的状況等。

まとめ

例外を考えるのではなく、まずはできるだけ労働者の同意を得て、原則どおりに処理するようにつとめられるといいでしょう。

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